11/23(祝)、話せるシェア本屋とまり木さんと「本を通して「多様性」について考える会」を開催しました。
今回のテーマ本は『ふるさとって呼んでもいいですか 6歳で移民になった私の物語』
6歳の時イランから日本に来日し、それ以来ずっと日本に住んでいるナディさんが日本語で書いた本です。
私が最初この本を読んだきっかけは、日本在住の外国人の困りごと知ることで、似た境遇の人を助けられるかもと思ったからです。
しかし、本を読むとそんな「上から目線」が覆され、逆に、生きるヒントをもらっていました。
例えば「らしさ」に囚われて苦しい!という経験、誰しも一度は持ったことがないでしょうか。
「社会人らしさ」「男/女らしさ」「母親/父親らしさ」…
ナディさんは、「イラン人らしくない、日本人らしくもない」という狭間で、悩み苦しむ時期がありました。
そんな彼女が「私は私」と思えた瞬間は、スタバでのアルバイトでした。
そこで、自分と似た境遇の在日外国人に出会ったこと、そして自分にしっくりくる「イラン系日本人」という呼び名を発見したことでした。
今回の集まりでは、参加者自身が「らしさ」に縛られて苦しかった経験や、それから解放されたきっかけ(ナディさんにとってのスタバ)についても、話し合いました。
接する機会が少ないと、遠い存在に思える外国人。
でも実は同じような悩みを持っていたり、同じような方法で困難を乗り越えていたりします。
ナディさんのエピソードから始まって、自分自身の歩んできた道を振り返る。
2時間の対話があっという間に感じられました。
少数派の側面を持つ人が書いた本には、その人の生き方が詰まっています。
同じところに共感したり、思いもしない発想から学びを得たり。
時に涙してしまうこともあるけれど、ワクワクが止まらなくなることもあります。
また、80億分の1の誰かの人生を通して、自分の生き方を考えるような会を計画したいと思います。