やさしい日本語とは

やさしい日本語は、多文化社会のお悩みを解決に導く選択肢の1つです。

やさしい日本語とは、外国人に伝わりやすい日本語表現

普通の日本語より単語や表現が易しくて優しい気持ちで伝える日本語のことです。

阪神淡路大震災の時、外国人住民の死亡率が日本人の2倍だったことを知っていますか。
「避難してください」という言葉が外国人にはすぐにわからなかったのです。

日本に住む外国人は、英語より日本語ができる人が多いです。
しかし、日本人が普通に話す日本語は、難しいのです。

やさしい日本語なら日本に住む多くの外国人が理解できます。
普通に話した日本語が通じない。そんな時は、やさしい日本語を試してみてください。

そして、やさしい日本語は今、緊急時だけでなく、日常のコミュニケーションでも役立っています。

やさしい日本語の可能性

やさしい日本語は、外国人との交流だけでなく、意外な活用法もあります。

◎聴覚障害がある人とのコミュニケーションに

 聞こえない人/聞こえにくい人が、聴者と話すときは、残存聴力を使ったり、聴者の唇の動きを読んだりして話を理解します。
ですから、聴者の言葉が早くて難解なことは大きな負担になることがあります。情報をわかりやすく整理して伝える「やさしい日本語」は、聴覚障害がある人にも応用することができます。

◎AI翻訳もスムーズに

 普通の日本語を、やさしい日本語にしてからAI翻訳にかけると、誤訳される率が低くなります。
 やさしい日本語は、機械にとってもわかりやすいため、音声の自動文字化や、文字データの読み上げにも有効です。

日本人にもやさしい日本語

◎コミュニケーション力を高める

日本の当たり前は、世界の当たり前ではありません。
文化が異なる外国の人に、日本のことを説明する場合、「わざわざ説明しなくても大丈夫」は通用しません。
共通認識がない人に理解してもらうためには、「何を説明するべきなのか」を考えることが必要です。

また、文化と言うと「国」をイメージする人が多いです。
同じ日本人だから、家族だから、「わざわざ言わなくてもわかるだろう」と説明を省略していませんか。
実は「地域」「世代」「職種」「学校」「家族」「個人」ごとに文化はありあます。
「言ったのに、伝わっていない」のは、相手にとって必要な情報を伝えられていないのかもしれません。

やさしい日本語は、相手をよく知り、何を伝えるべきか考えることを大切にします。
その思考力は、日本人同士のコミュニケーションにも役立ちます。

◎外国語学習のスタートに

 外国語を勉強しても、なかなか使いこなせない人が多いです。外国語としての日本語の難しさを考慮した「やさしい日本語」で考える癖をつけると、中学1年生レベルの知識でも思っていることを伝えやすくなります。

やさしい日本語に正解はありません

外国人といっても、日本語学習歴や母語は様々です。

その為「この言い方なら絶対通じる」という答えはありません。
相手に通じた時、初めて正解だったと言えます。

また、「外国人=やさしい日本語」という訳でもありません。

相手がどんな言葉を望んでいるか、相手が理解しているか、1人1人に合わせてる「優しさ」こそが一番大切です。